★ 川口明彦税理士事務所 事務所だより 2013年2月号 ★
寒気ことのほか厳しい毎日が続いております。
インフルエンザが流行しているようですので、
お気をつけください。
それでは、今月の事務所だよりをお届けします。
平成25年2月の税務
2/12
●1月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
2/28
●前年12月決算法人(決算期の定めのないもの含む) の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●3月、6月、9月、12月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●6月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●法人の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が400万円超の3月、6月、9月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の11月、12月決算法人を除く法人の1月ごとの中間申告(10月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
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○前年分所得税の確定申告(2月18日から3月15日まで)
○前年分贈与税の申告(2月1日から3月15日まで)
○固定資産税(都市計画税)の第4期分の納付
源泉徴収実務が変わる 1円未満の端数処理
復興税が創設されたことから、平成25年1月から源泉徴収の実務は変わります。
具体的には、所得税の源泉徴収義務者は、所得税を徴収する際に、徴収する所得税に加えて復興特別所得税(徴収する所得税額に2.1%の税率を乗じて計算した金額)も源泉徴収しなければなりません。
◆条文の規定に則した計算
源泉徴収すべき復興特別所得税を「上場株式等の配当金15,210円」を例に条文に則して計算すると次のようになります。
なお、いずれの徴収税額も国税通則法の規定に従って、課税標準及び確定税額の1円未満の端数は切り捨てて計算します。
「所得税額」15,210円×7%=1,064円
「復興特別所得税」(課税標準1,064円)1,064×2.1%=22円
所得税及び復興特別所得税の徴収税額は、合計1,086円となります。
しかし、上記のように「所得税額」と「復興特別所得税額」をいちいち計算することは、事務処理上煩雑で面倒です。そこで、実務では、一度に計算すべく、合計税率(所得税の源泉徴収税率(%)×102.1%)を用いて計算することになるものと思われます。
上記例で計算しますと、7%×102.1%=7.147%の合計税率となり、15,210円×7.147%=1,087円(1円未満の端数切捨て)の徴収税額になります。
◆1円の違いが生じるが?
事例の上場株式等の配当では、その都度計算と合計税率での計算では1円の違いが生じてしまいます。これは、国税通則法による課税標準及び確定税額の1円未満の端数切捨てにより生じる差異です。
そこで、復興特別所得税では、いずれの計算によっても差異が生じないよう課税標準及び確定税額の端数処理に特別な規定を定めています。
つまり、国税通則の規定を適用しないで、課税標準においては1円未満の端数は切り捨てないで計算し、確定税額にあってはそれぞれの確定税額を合計した上で1円未満の端数を切り捨てる仕組みになっています。
上記事例で確認してみます。
「所得税」15,210円×7%=1,064.7円
「復興特別所得税」(課税標準1,064.7円)1,064.7×2.1%=22.3587円
合計1,087円(1円未満切り捨て)
結果的には、合計税率を用いて計算できることになっているようです。
130万円と103万円の扶養基準
◆社会保険と所得税の扶養基準
パートタイマーの方の中には収入がいくらまでなら扶養でいられるのか気にされている方もいらっしゃるでしょう。パート勤務するにも扶養基準の中で働くのか、基準を超えて働き、扶養から抜ける事になるのかを考えておく事も必要かもしれません。扶養の基準額がどのようになっているのか見てみましょう。
◆130万円とは
130万円は、国民年金の3号被保険者及び健康保険の被扶養者の基準額であり、日本年金機構や協会健保(又は健康保険組合)の管轄です。原則として健康保険の被扶養配偶者であれば、国民年金の3号被保険者となります。
①年収が130万円未満の場合・・・配偶者の扶養となるので3号被保険者となり、国民年金や健康保険料は自分で払う必要はありません。(60歳以上の場合は基準額が180万円未満)
②年収が130万円以上の場合・・・国民年金や健康保険は、配偶者の扶養から外れ、自分で保険料を支払う必要があります。勤めていて常用の社員の4分の3以上の労働時間、労働日数があれば勤め先の健康保険厚生年金保険に入ることになります。勤め先で入らない時は市区町村窓口で国民年金、国民健保の加入手続きをします。
◆103万円とは
103万円は、所得税がかかる基準額であり、国税庁の管轄です。給与収入の場合、給与所得控除があり、最低65万円を給与収入から引く事ができ、さらに基礎控除38万円があるので合計で103万円までは所得税がかかりません。
①年収が100万円以下の場合・・・所得税はかかりません。
②年収が100万円超から103万円以下の場合・・・所得税はかかりませんが住民税はかかります。
③年収が103万円超の場合・・・所得税も住民税もかかります。
又、扶養する配偶者側(普通は夫)の勤め先に家族手当や扶養手当等の給与制度がある企業も多いと思いますが、被扶養配偶者の収入によっては手当が打ち切られたりする事もあるでしょう。ですからその基準を確認しておくと良いでしょう。
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