2012年03月07日
太陽光発電と確定申告、既卒者雇用奨励金
★ 川口明彦税理士事務所 事務所だより 2012年3月号 ★
静岡県内では、昨日、今日と県立高校の入試が行われています。
一雨ごとに、春の訪れを感じます。
春の訪れが待ち遠しい日々、春はもうすぐそこです。
それでは、今月の事務所だよりをお届けします。
平成24年3月の税務
3月12日
●2月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
3月15日
●所得税確定損失申告書の提出
●前々年分所得税の更正の請求
●個人の青色申告の承認申請
●前年分所得税の確定申告
●前年分所得税の総収入金額報告書の提出
●確定申告税額の延納の届出書の提出
●贈与税の申告
●個人の道府県民税・市町村民税・事業税及び事業所税の申告
4月2日
●1月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●個人事業者の前年分の消費税・地方消費税の確定申告
●1月、4月、7月、10月決算法人及び個人事業者(前年12月分)の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●7月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●法人・個人事業者(前年12月分及び当年1月分)の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が400万円超の4月、7月、10月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の12月、1月決算法人を除く法人の1月ごとの中間申告(11月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
既卒者雇用奨励金の期間延長
◆平成25年春入社の新規採用始まる
来年春の新卒採用が12月1日より始まっていますが、今年卒業予定者の内定率は約7割と依然として厳しい就職環境が続いています。さらに円高や震災の影響もあり、今後も厳しい状況が続く事が予想されます。
厚労省では従来から運用されていた既卒者を採用する事業者向けの2つの奨励金、3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金と3年以内既卒者トライアル雇用奨励金について、平成23年度末までの予定を延長する事にしました。
◆3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金
これは平成21年3月以降大学等を卒業後安定した就労経験がない者を正規雇用した場合に支給され、2つの種類があります。
①基本の奨励金
延長内容は対象労働者につき平成24年6月末までにハローワークからの紹介を受け、同年7月末までに雇い入れた場合に対象となります。支給額は正規雇用から6ヶ月後に100万円が、雇用保険適用事業所単位で1事業所当たり1回支給されます。
②東日本大震災特別措置
延長内容はハローワークに震災特例求人(被災者で3年以内の既卒者)を提出し平成25年3月までにハローワークからの紹介を受け同年4月までに正規雇用として雇い入れた場合に対象となります。支給額は120万円が、雇用保険適用事業所単位で最大10回(特例対象者10人まで)が支給されます。
◆3年以内既卒者トライアル奨励金
これは平成21年3月以降に大学等、高校、中学校を卒業後、安定した就労経験がない者を正規雇用に向けて育成する為、有期雇用(原則3ヶ月)で雇用し、その後正規雇用に移行させた場合に支給されます。
①基本の奨励金
平成24年6月末までにハローワークからの紹介で同年7月までに雇い入れた場合、有期雇用期間(原則3ヶ月)について1人つき10万円、その後正規雇用から3ヵ月後に50万円を支給。
②東日本大震災特例措置
ハローワークに震災特例求人を提出し平成25年3月までに紹介を受け同年4月までに雇い入れた場合、有期雇用期間について1人10万円、正規雇用後3ヶ月後に60万円支給されます。
太陽光発電と確定申告
◆太陽光発電と余剰電力買取制度
2009年の余剰電力買取制度の開始から、2010年度には前年比52.4%増の21.8万件と大きく拡大した太陽光発電。昨年は東日本大震災をきっかけに導入を考えたという方も多いのではないでしょうか。
余剰電力買取制度は、太陽光発電により生産された電気が自宅等で使う電気の量を上回った場合、その上回る分の電力(=余剰電力)を10年間、電力会社に売ることができる制度です。電力会社に対して電気を売り渡すことを売電と言い、余剰電力の売電収入は所得計算上の収入金額になります。
◆売電収入と所得の分類
売電により得られた収入は所得計算の際、どのような所得に分類されるでしょうか。
例えば、給与所得者が自宅に太陽光発電設備を設置した場合はどうでしょう。一か所の会社に勤め、給与所得以外の所得がないごく一般的なサラリーマンが太陽光発電設備を自宅に設置し、家事用資産として使用しその余剰電力を売却しているような場合であれば、雑所得に該当します。このようなサラリーマンの場合、給与の総額が2000万円以下で、毎月給料やボーナスから所得税が源泉徴収され年末調整を行っていれば、通常確定申告をする必要はありませんが、売電による雑所得の額が20万円を超えた場合には確定申告の必要が出てきます。しかし、一般家庭の平均的な1日あたりの余剰電力は約7kWhと言われており、経済産業省が発表した平成23年度の電気買取価格は住宅用で42円/kWhとなっていますので、売電による平均収入は単純計算で年間107,310円です。さらに、この収入額がそのまま雑所得の額になるのではなく、ここから更に必要経費を引くことで雑所得の額が求められます。太陽光発電をするためには当然発電設備を整える必要がありますが、この設置費用は減価償却という方法で数年に渡り一定割合ずつを経費にすることができます。その他にも、設備の修理等の経費が発生しますので、売電のみで雑所得が20万円を超えることは極めて稀だと言えます。
また、売電により得られた所得が無条件に雑所得へ分類されるわけではありません。同じように自宅へ太陽光発電設備を設置した場合であっても、自営業者で自宅兼店舗として利用している方や、不動産賃貸業を営む方が賃貸アパートに設置した場合など、その人の所得条件により事業所得や不動産所得に分類される例もあります。
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川口 明彦 税理士事務所
〒410-0823 静岡県沼津市我入道東町90番地
http://www.kaikei-home.com/kawaguchi/
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静岡県内では、昨日、今日と県立高校の入試が行われています。
一雨ごとに、春の訪れを感じます。
春の訪れが待ち遠しい日々、春はもうすぐそこです。
それでは、今月の事務所だよりをお届けします。
平成24年3月の税務
3月12日
●2月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
3月15日
●所得税確定損失申告書の提出
●前々年分所得税の更正の請求
●個人の青色申告の承認申請
●前年分所得税の確定申告
●前年分所得税の総収入金額報告書の提出
●確定申告税額の延納の届出書の提出
●贈与税の申告
●個人の道府県民税・市町村民税・事業税及び事業所税の申告
4月2日
●1月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●個人事業者の前年分の消費税・地方消費税の確定申告
●1月、4月、7月、10月決算法人及び個人事業者(前年12月分)の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●7月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●法人・個人事業者(前年12月分及び当年1月分)の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が400万円超の4月、7月、10月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の12月、1月決算法人を除く法人の1月ごとの中間申告(11月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
既卒者雇用奨励金の期間延長
◆平成25年春入社の新規採用始まる
来年春の新卒採用が12月1日より始まっていますが、今年卒業予定者の内定率は約7割と依然として厳しい就職環境が続いています。さらに円高や震災の影響もあり、今後も厳しい状況が続く事が予想されます。
厚労省では従来から運用されていた既卒者を採用する事業者向けの2つの奨励金、3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金と3年以内既卒者トライアル雇用奨励金について、平成23年度末までの予定を延長する事にしました。
◆3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金
これは平成21年3月以降大学等を卒業後安定した就労経験がない者を正規雇用した場合に支給され、2つの種類があります。
①基本の奨励金
延長内容は対象労働者につき平成24年6月末までにハローワークからの紹介を受け、同年7月末までに雇い入れた場合に対象となります。支給額は正規雇用から6ヶ月後に100万円が、雇用保険適用事業所単位で1事業所当たり1回支給されます。
②東日本大震災特別措置
延長内容はハローワークに震災特例求人(被災者で3年以内の既卒者)を提出し平成25年3月までにハローワークからの紹介を受け同年4月までに正規雇用として雇い入れた場合に対象となります。支給額は120万円が、雇用保険適用事業所単位で最大10回(特例対象者10人まで)が支給されます。
◆3年以内既卒者トライアル奨励金
これは平成21年3月以降に大学等、高校、中学校を卒業後、安定した就労経験がない者を正規雇用に向けて育成する為、有期雇用(原則3ヶ月)で雇用し、その後正規雇用に移行させた場合に支給されます。
①基本の奨励金
平成24年6月末までにハローワークからの紹介で同年7月までに雇い入れた場合、有期雇用期間(原則3ヶ月)について1人つき10万円、その後正規雇用から3ヵ月後に50万円を支給。
②東日本大震災特例措置
ハローワークに震災特例求人を提出し平成25年3月までに紹介を受け同年4月までに雇い入れた場合、有期雇用期間について1人10万円、正規雇用後3ヶ月後に60万円支給されます。
太陽光発電と確定申告
◆太陽光発電と余剰電力買取制度
2009年の余剰電力買取制度の開始から、2010年度には前年比52.4%増の21.8万件と大きく拡大した太陽光発電。昨年は東日本大震災をきっかけに導入を考えたという方も多いのではないでしょうか。
余剰電力買取制度は、太陽光発電により生産された電気が自宅等で使う電気の量を上回った場合、その上回る分の電力(=余剰電力)を10年間、電力会社に売ることができる制度です。電力会社に対して電気を売り渡すことを売電と言い、余剰電力の売電収入は所得計算上の収入金額になります。
◆売電収入と所得の分類
売電により得られた収入は所得計算の際、どのような所得に分類されるでしょうか。
例えば、給与所得者が自宅に太陽光発電設備を設置した場合はどうでしょう。一か所の会社に勤め、給与所得以外の所得がないごく一般的なサラリーマンが太陽光発電設備を自宅に設置し、家事用資産として使用しその余剰電力を売却しているような場合であれば、雑所得に該当します。このようなサラリーマンの場合、給与の総額が2000万円以下で、毎月給料やボーナスから所得税が源泉徴収され年末調整を行っていれば、通常確定申告をする必要はありませんが、売電による雑所得の額が20万円を超えた場合には確定申告の必要が出てきます。しかし、一般家庭の平均的な1日あたりの余剰電力は約7kWhと言われており、経済産業省が発表した平成23年度の電気買取価格は住宅用で42円/kWhとなっていますので、売電による平均収入は単純計算で年間107,310円です。さらに、この収入額がそのまま雑所得の額になるのではなく、ここから更に必要経費を引くことで雑所得の額が求められます。太陽光発電をするためには当然発電設備を整える必要がありますが、この設置費用は減価償却という方法で数年に渡り一定割合ずつを経費にすることができます。その他にも、設備の修理等の経費が発生しますので、売電のみで雑所得が20万円を超えることは極めて稀だと言えます。
また、売電により得られた所得が無条件に雑所得へ分類されるわけではありません。同じように自宅へ太陽光発電設備を設置した場合であっても、自営業者で自宅兼店舗として利用している方や、不動産賃貸業を営む方が賃貸アパートに設置した場合など、その人の所得条件により事業所得や不動産所得に分類される例もあります。
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川口 明彦 税理士事務所
〒410-0823 静岡県沼津市我入道東町90番地
http://www.kaikei-home.com/kawaguchi/
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Posted by taxman at 08:41
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