2012年08月07日
高い高齢者の就業意欲、地方消費税
★ 川口明彦税理士事務所 事務所だより 2012年8月号 ★
青空のまぶしい日々となりました。
暑さの折からくれぐれもお体をお大事にしてください。
川口明彦税理士事務所は、8月11日から19日まで夏季休暇とさせていただきます。
それでは、今月の事務所だよりをお届けします。
平成24年8月の税務
8月10日
●7月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
8月31日
●6月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●3月、6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●12月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の3月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の5月、6月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(4月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
●個人事業者の当年分の消費税・地方消費税の中間申告
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○個人事業税の納付(第1期分)
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第2期分)
高い高齢者の就業意欲
◆年金支給開始引き上げと雇用確保措置
厚生年金の支給開始年齢の引き上げに伴い、無年金、無収入の人が出ない様に希望者全員が65歳まで働ける雇用確保措置を取るよう法で定めています。現在は8割以上の企業は継続雇用制度を導入しています。
背景に年金の定額部分の支給開始年齢の引き上げが有り、今後報酬比例部分の支給開始年齢も引き上げられ、60歳代前半の年金給付が無くなる状況では、就業継続を希望する人はさらに増加するでしょう。
◆半数超が65歳以降も仕事をしたい
厚生労働省が発表した調査によると現在就業している60歳から64歳の人のうち56.7%は65歳以降も仕事をしたいと考えています。仕事はしたくない16.6%、考えていない26.7%となっています。仕事をしたいと回答した人の現在の就業状況は自営業者、家族従業員は78.1%、会社団体の役員は56.7%と高く、正規従業員で49.8%、アルバイト等46.5%で派遣・嘱託でも45.6%となり半数近くが就業継続を望んでいます。
その理由としてはやはり生活の為である一方、健康維持30.2%、今の仕事が好き24.2%、社会とのつながりの維持23.8%、と社会性を求める意見も多くあります。
実態は生活費について50歳代のころは年金で賄う予定であったものの60代前半になると働いた所得のある人が70.9%と現実には働く必要があったという事でしょう。
◆高齢者の就業意欲も活かし若者にも雇用を
元々日本の高齢者の就業意欲は欧米に比べると高いと言われていますが、欧米では1970年代以降60歳代前半になると6割から8割が労働から引退していた時期が続いていました。失業率の高い若者の雇用機会を増やす目的でありましたが結果として社会保障給付が増え、雇用全体が減らされ、若年失業率は下がらず1990年代には政策見直しを迫られました。
日本も年金支給開始年齢が上がると継続就業を希望する人は増えるでしょう。
高齢者の働く意欲を活かすには年功的雇用管理を止め、時代の変化に対応できる能力の開発も欠かせない事でしょう。又、高年齢者の就業が若年者の雇用機会を奪う事のないように国も企業も取り組む事が求められる事でしょう。
地方消費税の基礎知識
◆地方消費税とは
消費税の増税が物議をかもしておりますが、現在の消費税5%は、実は消費税4%と地方消費税1%の合計で5%となっているのです。ですから正確には消費税等と記され、この等にあたる部分が地方消費税です。
地方消費税は、地方税法に基づき課される税金で、国の消費税額の25%となっておりますので、4%×25%=1%と言うことになるわけです。
◆消費税率引き上げではどうなるの?
内閣が閣議決定した「社会保障と税の一体改革大綱」では、今後消費税率が8%になった場合は、地方消費税は、消費税額の25%ではなく、消費税6.3%地方消費税1.7%。消費税率が10%になった場合には、消費税7.8%地方消費税2.2%と言うなんとも複雑な税率になってしまいそうです。
しかし現在も国の消費税4%の内1.18%が地方交付税として、地方消費税と合わせて都道府県に分配されております。
◆地方消費税の清算
地方消費税は本来、消費された地域に納める税金ですが、実務上は納税義務者(会社や個人の事業者)の国税の納税地に地方消費税も合わせて納付されますので、最終消費地に税収を帰属させる為に、都道府県間で清算が行われます。
◆清算の方法は
都道府県間の清算は、6/8が小売年間販売額(商業統計)とサービス業対個人事業収入額(サービス業基本統計)の合計額により、1/8は人口(国勢調査)により、のこり1/8は従業者数(事業所・企業統計)により按分されて清算します。
◆市町村はどうなるの?
各市町村へは都道府県の清算後の税収の1/2が、人口と従業者数の比で交付金として交付されます。
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川口 明彦 税理士事務所
〒410-0823 静岡県沼津市我入道東町90番地
http://www.kaikei-home.com/kawaguchi/
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青空のまぶしい日々となりました。
暑さの折からくれぐれもお体をお大事にしてください。
川口明彦税理士事務所は、8月11日から19日まで夏季休暇とさせていただきます。
それでは、今月の事務所だよりをお届けします。
平成24年8月の税務
8月10日
●7月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
8月31日
●6月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●3月、6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●12月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の3月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の5月、6月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(4月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
●個人事業者の当年分の消費税・地方消費税の中間申告
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○個人事業税の納付(第1期分)
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第2期分)
高い高齢者の就業意欲
◆年金支給開始引き上げと雇用確保措置
厚生年金の支給開始年齢の引き上げに伴い、無年金、無収入の人が出ない様に希望者全員が65歳まで働ける雇用確保措置を取るよう法で定めています。現在は8割以上の企業は継続雇用制度を導入しています。
背景に年金の定額部分の支給開始年齢の引き上げが有り、今後報酬比例部分の支給開始年齢も引き上げられ、60歳代前半の年金給付が無くなる状況では、就業継続を希望する人はさらに増加するでしょう。
◆半数超が65歳以降も仕事をしたい
厚生労働省が発表した調査によると現在就業している60歳から64歳の人のうち56.7%は65歳以降も仕事をしたいと考えています。仕事はしたくない16.6%、考えていない26.7%となっています。仕事をしたいと回答した人の現在の就業状況は自営業者、家族従業員は78.1%、会社団体の役員は56.7%と高く、正規従業員で49.8%、アルバイト等46.5%で派遣・嘱託でも45.6%となり半数近くが就業継続を望んでいます。
その理由としてはやはり生活の為である一方、健康維持30.2%、今の仕事が好き24.2%、社会とのつながりの維持23.8%、と社会性を求める意見も多くあります。
実態は生活費について50歳代のころは年金で賄う予定であったものの60代前半になると働いた所得のある人が70.9%と現実には働く必要があったという事でしょう。
◆高齢者の就業意欲も活かし若者にも雇用を
元々日本の高齢者の就業意欲は欧米に比べると高いと言われていますが、欧米では1970年代以降60歳代前半になると6割から8割が労働から引退していた時期が続いていました。失業率の高い若者の雇用機会を増やす目的でありましたが結果として社会保障給付が増え、雇用全体が減らされ、若年失業率は下がらず1990年代には政策見直しを迫られました。
日本も年金支給開始年齢が上がると継続就業を希望する人は増えるでしょう。
高齢者の働く意欲を活かすには年功的雇用管理を止め、時代の変化に対応できる能力の開発も欠かせない事でしょう。又、高年齢者の就業が若年者の雇用機会を奪う事のないように国も企業も取り組む事が求められる事でしょう。
地方消費税の基礎知識
◆地方消費税とは
消費税の増税が物議をかもしておりますが、現在の消費税5%は、実は消費税4%と地方消費税1%の合計で5%となっているのです。ですから正確には消費税等と記され、この等にあたる部分が地方消費税です。
地方消費税は、地方税法に基づき課される税金で、国の消費税額の25%となっておりますので、4%×25%=1%と言うことになるわけです。
◆消費税率引き上げではどうなるの?
内閣が閣議決定した「社会保障と税の一体改革大綱」では、今後消費税率が8%になった場合は、地方消費税は、消費税額の25%ではなく、消費税6.3%地方消費税1.7%。消費税率が10%になった場合には、消費税7.8%地方消費税2.2%と言うなんとも複雑な税率になってしまいそうです。
しかし現在も国の消費税4%の内1.18%が地方交付税として、地方消費税と合わせて都道府県に分配されております。
◆地方消費税の清算
地方消費税は本来、消費された地域に納める税金ですが、実務上は納税義務者(会社や個人の事業者)の国税の納税地に地方消費税も合わせて納付されますので、最終消費地に税収を帰属させる為に、都道府県間で清算が行われます。
◆清算の方法は
都道府県間の清算は、6/8が小売年間販売額(商業統計)とサービス業対個人事業収入額(サービス業基本統計)の合計額により、1/8は人口(国勢調査)により、のこり1/8は従業者数(事業所・企業統計)により按分されて清算します。
◆市町村はどうなるの?
各市町村へは都道府県の清算後の税収の1/2が、人口と従業者数の比で交付金として交付されます。
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川口 明彦 税理士事務所
〒410-0823 静岡県沼津市我入道東町90番地
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Posted by taxman at 15:09
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